デ・リード勝どきグランビュー

デ・リード勝どきグランビューは、都営大江戸線 『勝どき駅』徒歩3分の分譲マンション。49年後半になり、ローツ金利は年9.48%に引き上げられるが、となると住宅需要者にとっては使いにくいという傾向になって現れる。いずれにしても、住宅口ーンの利用はきわめて不活発となったのが、49年から50年にかけての特色であった。たとえば、このあいだの金融機関(全国銀行)における住宅融資の新規貸し出しの推移を見ると、昭和48年では4192億円、49年では4475億円、50年では5812億円、515年では6738億円となっている。つまり、このあいだ新規貸し出しの額は伸びているものの、新規貸し出しの件数の伸びは振るわない。これは、物件価格の高騰によって、融資一件当たりの融資額は増加したものの、借りたいけれども借りられない、という人がかなりの数にのぼったことを示しているといえよう。ちなみに一件当たりの平均融資額は、48年359万円、49年459万円、50年483万円、51年513万円と、年ごとにかなりのペースで増加している。なお、50年には前半に公定歩合がそれまでの年9.0%から年8.50%へと引き下げとなり、
さらに年8.00%、年7.50%を経て、年末には年6.50%へと引き下げられたが、この利率は翌51年中のあいだは引きつづき実施されている。一方、住宅ローンのほうは49年後半に年9.00%から年9.48八%へと引き上げられたが、50年後半には年9.26%、同年末には年9.00%へと引き下げられ、ようやく住宅ローンも惜りやすさが増していくことになる。一方、住宅金融のなかでも公的金融の面であるが、50~51年ごろは、公的融資のなかでもとくに住宅金融公庫融資が大きな注目を浴びていたときである。たとえば50年4月の同年度第一次受け付け(当時の受付方式は先着順であった)では、受付開始第一日だけで申し込みが予定戸数を上回ったほどで、受付期間はわずか一日だけで締め切られた。50年春といえば、まだ住宅ローンが金融引き締めの影響を強く受けているころであり、しかも口-ン金利は年9.48%の高利率。これにくらべて公庫融資は年5.5%と低く、両者の金利差は4%近くもあった。

当然、公庫融資に人気が集まるわけで、の結果、公庫融資が二日でパンクといった現象を起こしたのである。これを機に、公庫融資の受付方式は抽選制に切りかえられた(現在はふたたび受付順)が、それでもたとえば51年春の受け付けでは、マンション融資の倍率が31倍となったほどである。ところでマンションにたいする住宅金融公庫融資には二つの種類があった、一つは高層住宅(マンション)購入資金と呼ばれるもの、もう一つは民間団地分譲住宅融資と呼ばれるものである。これらの制度が発足したのは、高層住宅購入資金が昭和45年度から、民間団地分譲が2年遅れて47年度からとなっている。以来、両制度の融資ともマンション需要者にとって積極的に活用されたことは、一日パンク事件によってもうかがえるところである。それぞれの制度を説明しておくと、高層住宅購人資金融資制度は、マンションを購入する人が個人で申し込みをし、購入資金の融資を受けるというもの。たとえば51年度の融資額は、450万円・520万円・650万円の三種類(床面積によって異なる)となっている。また、民間団地分譲とは、需要者にたいして公庫融資付きの形で分譲されるもので、公庫から建設資金の融資を受けたマンション業者が、その融資金を公庫融資付形で一般に分譲する仕組みをとっている。融資額は予算年度や住宅規模などによって異なるが、たとえば50年度には450万円・500万円、51年度には520万円・650万円であった。なお、公的融資としては公庫融資のほかに、年金住宅融資、財形持家融資があるが、このうち年金住宅融資とは、年金福祉事業団が被保険者に住宅資金を貸し付ける制度であり、昭和48年度に発足している。貸し付けの方式も50~51年ごろはまだ、事業主による転貸方式と公庫を通じる併せ貸し方式だけであり、現在のように需要者のあいだに広く利用される融資制度とはなっていない。ちなみに、51年度における年金融資の金額は、厚生年金被保険者の場合で最高450万円(加入期間20年以上)であった。近隣施設:勝どき区民館

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