ヴァンキッシュ


ヴァンキッシュは、昭和通りと銀座通りに挟まれた好立地。重厚でスタイリッシュな外観の賃貸マンション。50年にマンションの売れ行きがやや好転した原因としては、何といっても第一次オイルショツクによる。狂乱物価がやや落ち着きを取りもどし、マンション価格もまたピークを過ぎて、下降気味に転じたせいであろう。たとえば首都圏マンションの一戸当たり平均価格は、49年には1657万円であったが、50年には1530万円と7.7%もの価格ダウンとなっている。さらに分譲単価(専有32平方メートル当たり価格)では、49年の89万9000円から50年88万9000円へと下降しているが、こうした価格の下降現象が、住宅需要者の住宅取得能力を高め、マンションの売れ行き好転に結びついたと見てよいだろう。ただ、この分譲単価の推移では、地域によってやや異なる傾向を見せていることに気付く。つまり、全体としてはやや下降しているものの、地域によって偏りが見られ、東京都(23区、三多摩)で上昇、神奈川・埼玉・千葉で下降、という現象が起こっている。

50~51年のマンションは、都心回帰の傾向51年に入ると、マンションの売れ行きは次第に上向きとなってくる。51年の新規供給戸数(首都圏)は2万5816戸と、50年にくらべてほぼ同数になる。依然として分譲戸数は低水準であるが、この年に販売された戸数は2万281戸で、新規供給戸数に対する割合は84.0%にのぼった。同時に、年末分譲戸数も6157戸へ、前年にくらべて約8000戸の減少であり、これから見ても、51年中の売れ行きは好調に転じたことがよくわかるのである。
価格はどうか首都圈マンションの一戸当たり平均価格は1630万円と前年より100万円(6.5%)の価格上昇であるが、一方、坪あたり分譲単価(専有3.3平方メートル当たり)は88万9000円から95万2000円へと上昇(7.1%)している。面白いのは、束京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のいずれの地域でも分譲単価は下降しているのに、平均すると、前記の通り7.1%の上昇となっていることだ。この数字のマジックを解くカギは、都心部のマンション増加にある。つまり、分譲単価の高い都心マンションの増加によって、全体の分譲単価を押し上げたのが、51年ごろの特色の一つではないだろうか。ところでマンションの立地は、大別すると都心型と郊外型とがあり、その中間のものを準都心型とも呼ぶ、都心型とは東京23区内にあるもの、郊外型とは東京三多摩地区、神奈川・埼玉・千葉の各県にあるものを意昧している。近隣施設:まいばすけっと

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