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こうした実態分析から、日本高層住宅協会としては、会貝各社のマンションに、名実ともに備えた管理組合を設立することを勧めることにし、関連資料などを会貝に積極的に配布し、管理業務の合理化を図った。当時、協会として、会貝に次のような管理についての方針をとるように要請した。1.マッショッ売買契約の際、人居者(購入者)に、管理組合の結成を義務づける。2.組合創立総会までの暫定期間に限り、共用部分の管理は、分譲マンション会社の責任において行う。3.組合が結成されたら、その組合の希望によって、管理を委託すべき。信頼をおくに足りる管理業者”を推せんして(むろん、自社の管理部門ないし系列の管理会社を自せんすることもあり得る)、管理委託契約を結ぶように指導する。4.管理組合の創立総会に際しては、管理規約はもちろん(これは、むしろ売買契約までに作成することが多い)、集会所や駐車場などの細則、管理業務委託契約その他がキチンとまとめられ、成立するよう協力する。組合をつくるということでは、実際の問題としては、入居者の中に規約づくりなどのベテランがいるというようなことはごくまれだろうから、会社が事務局の役割をするのが普通になる。だが、こうした場合、規約その他の文書づくりで、会社側(管理会社も含む)に有利な条項を盛り込むようなことをしてはならない。あくまでも標準的で公平なものをつくって、組合の設立発起人(多くが発足後に役員になる人たち)に十分説明し、組合の設立総会の審議に委ねるべきであると、日本高層住宅協会では、具体的方法を示した。協会はまた、管理の問題に関連して、瑕疵(かし)の問題、かくれたキズについての保証のあり方についても検討を進めた。この保証は、実際には、結露とか壁くずれなどがあると、入居者のクレームは管理担当者に持ち込まれるので、管理業務の一部のように誤認されがちだが、建物についての責任を負うのはマンションを分譲した会社、建築工事を施工した建設業者が負うべきものなので、管理会社は、そうしたクレームをマンション会社、建設業者に取り次ぐ、ということになる。この取り次ぎや、マンション会社などの対応が迅速を欠くと、人居者から管理担当者が責められるということにもなる。実際の責任がどこにあるかをキチンと説明し、マンション会社に早急に手を打ってもらうことが大切である。瑕疵担保の期限は、この当時のマンション業界では、売買契約において通常、一年間とされていた(一年間は無料で修理する)。協会では、住宅公団が「二年」としていることなどをあげ、業界の信用向上のためには、二年に延長することも、会貝各社に勧めた。この期限について、その後の四六年の宅地建物取引業法改正によって「二年」が規定された。なお、このころの業界で、管理人の人材育成ということもはじめて話題となるようになっていた。マンション生活、関連の法律、建築や設備についてのいちおうの知識など、広い範囲のことを理解し、かつ、人間性が豊かで、さまざまな人たちへの応対をうまくやれるような人材である。一般に、こうした役目は、若い社貝だとI心くばり”不足などでうまくいかない、やはり、さまざまな人生経験を積んだ年配の人格者の方が適任、といっても、かなりな体力を要する場合もあるので、あまり老齢では困る、というような話もでてくるようになってきた。これもまた、マンション業界で、管理問題が重要な課題の一つになってきたことのあらわれともいえよう。その後、五四年、社団法人高層住宅管理業協会が結成された。

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